ウルシについて   

 漆を分泌、滲出する漆科の植物は、我が国、中国、朝鮮半島に生育しているウルシノキという植物と、ベトナム地方に生育するインドウルシ、ビルマやカンボジア地方に分布するカンボジアウルシ(ビルマウルシ)などが主な物である。台湾で採取荒れたと伝えられるタイトウウルシ(蕃ウルシ)、北米に自生しているコパル樹などがあるが、現在は採取されていない。

    私たちが日本産漆、中国産漆と呼んでいるものはウルシノキから採取した漆で、朝鮮半島から採取される漆もウルシノキから採取された物である。

  ベトナム産の漆は、かつては仏印漆や安南漆と呼ばれ古くから日本にも輸入されていた。しかし、ベトナム産、カンボジア産、ビルマ産や台湾産などは、国産漆と塗料としての成分構成、品質が異なっている。

  日本の漆芸業界で、最も品質が良いとされているものは、日本産の漆であり、次いで中国・朝鮮産の漆である。その他の産地の漆は、漆器関係の塗料としては使いにくいとされている。

  中国産の漆がなぜ品質が劣るかというと、採取方法の違いと、流通段階が「違うためである。もしも我が国と同じ採取方法と流通での取り扱いであれば、同じ品質になると思われる。

 明治36年に、当時の清国政府からの要請により漆事業の調査をした京都帝国大学の報告書では、シナ産漆には混入物の油分が平均25%だったとある。
 



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