「爆発する北国のパワー」

安部貞任を代表とする「北の魁」達は、北国のパワーと文化を背負って大和軍と対決する。
この12年間にわたる戦いは、俗に「前九年の役」と呼ばれる。
今から1000年ほど前の東北地方の話だ。

この12年にわたる戦いは何だったのであろうか。
知る限りではその意味を明確にしたものは無い。
「北の野蛮な奴らを滅ぼした」という説明だけだ。
果たして彼ら安部一族は何者だったのであろうか。
「北国の先住民の王者」という説明も見受けられる。では、その先住民とは何者なのであろう。
間違いないことは、安部の文化とパワーを土台として「平泉」文化ができたということだ。

安部一族の文化的評価も分かれている。平安文化にも優るとも劣らないという説もあれば、猿のように野蛮だという説もある。この不思議な安部一族は、北国の歴史を正しく評価するキーワードでもある。

もしかしたら前九年の役は、北のパワーと南(西)のパワーが衝突したと考えるべきかもしれない。
このパワーは、文化とも言えるし、歴史や風土と置き換えることもできる。
彼らの歴史を、京都の基準で見るからおかしいことになる。



それでは安倍一族の謎を解くキーワードは何か。
「安比」「天台寺」「安藤一族」「境の講師・官照」・・・・これだけ述べれば、賢明な読者はピーンと来るかもしれない。

本来彼らの先祖は、カシオペアの安比川流域を本領とする一族だったのだ。
安比と言えば現在では安比高原スキー場が有名だ、元々は安比川流域の地名だったのだ。

安比と安倍は漢字で書くと、全く異なった発音となる。
しかし、現地の人々が「アンベ」などと発音していたものを京都派遣された役人が無理矢理「漢字」をあてがい、「安倍」と表記した。
「安倍」「阿部」「安日」「安美」「安比」などは、音に漢字を当てた証拠である。

安倍の末裔を名乗る安藤一族は、浄法寺町の天台寺に関係があると言い伝えられている。
南部藩の古文書などにも天台寺が津軽地方(岩木山)を領有管理している記録が残されている。

安倍貞任の長兄は盲目であった。
名を官照という。
境の講師とも呼ばれていた。
この別名の意味するところは大きい。
境の講師が居住する所はどこであろうか。
「天台寺」以外には考えられない。
境とは、京都の力が及ぶ場所(岩手郡まで)と安倍の本領の境である。

安倍一族はカシオペアを本領とする一族である。
安倍貞任の数代前に、安倍本家から分家し南を指向した。
本家の当主はおそらく安部富忠。
歴史に名前を残している。
厨川の安部一族は、いつの頃からか本家を凌ぐほどになる。
いつしか北方の王者として君臨するのである。

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